命こそ宝
言わずにいられない。言わないといけない。
ウクライナの人々が大国に侵略されて、命の恐怖に晒されている。小さな子が殺されてしまった。女性が血まみれで立ち尽くしている。怖いだろうな、悔しいだろうな、悲しいだろうな。世界中が「止めよ」と通告していたのに、ロシアは軍事力を行使してしまった。
私はウクライナから遠い国の普通の一市民で非力だが、やはり言うだけは言うべきだろうと思っている。新聞の悲惨な写真に向かって、しばし沈思黙考して、想いを送る。
こんな気分と、可能な限りの想いを込めた会話を以前もしたのだった。湾岸戦争が勃発した日だった。「命と医療を考える母の会」を運営していて、その関係の母同士で電話していた時、お互いにどちらからともなく、「嫌な日ですね」「本当に、胸が痛みます」と話してため息をついた。
では何をするか。自身のタスクを見据えて、昨日から明日へとしっかり尽力を続けることだ。自身のスタンスを確認し直すこと。そして、ロシア国内で侵略反対に立ち上がっている若者に心からエールを送る。「武力でやり返せ」という意見が身近で語られたら、それに異を唱えること。
生きようとして歯を食いしばって闘ったが命尽きた若いがん患者と、それをなんとか救おうとして奔走したが叶わずに悔し涙を流してくれた医師たち。治療の苦しみを乗り越えた若者たちが、後進のために何かできなか、と力を合わせている姿。これが、人類が手に入れた「輝く現在」の1つだと私は知っている。
だから言わなくてはならないのだ。命こそ宝。それを奪う権利は誰にもない。他者の命を奪おうとする行為は、決して許されてはならない。
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