オルガンの調べ

 朝食を作り始めるために、FMラジオのスイッチを入れるとタイミングよくバッハが流れて来た。まだしっかり起きていない脳に心地よいオルガン演奏。ナレーションが演奏はアルベルト・シュバイツアーだとおしえてくれる。あのノーベル平和賞受賞者の医師・シュバイツアーのことだ。

 神学博士、哲学博士、30歳で医学部に入って38歳で医学博士となる。やがて医療と伝道のために赤道直下の国ガボンの密林に診療所を開設し、密林の聖者と呼ばれるようにもなっていく。幼少期からオルガン演奏を学んだバッハ研究者でもあったシュバイツアー博士は、医療活動の啓蒙と運営資金を得るためにヨーロッパ各地で講演と演奏活動を続ける。私が聴いたのもそのどこかでの演奏だったかもしれない。

 2025年の新年の朝、時を越えて、「生命への畏敬」に生きた人が奏でたバッハを聴くことができた。「出会いをチカラに今年も粛々と、お互いに楽しみながら進んで行けばよい」。モノラル録音の調べがそう言ってくれている気がして、嬉しかった。

A.Hashimoto's blog

母の心、ふんわりんりん…

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